道元『弁道話』

2010年07月30日

  • 「諸仏如来、ともに妙法を単伝して、阿耨菩提を証するに、最上無為の妙術あり。これただ、ほとけ仏にさづけてよこしまなることなきは、すははち自受用三昧、その標準なり。」
  • 諸仏とあるのは、仏は一人ではないということで、代々伝えられて、今も昔もこれからも存在している。如来とは、目に見えないところから来るということで、見えない世界が存在していることが前提である。現代素粒子理論も、見えない世界の解明に辿り着いた。クォーク理論がそれである。ビッグバンで始まった大宇宙は、何を目的としていたのだろうか。私たちは生命体として、地球に生まれている。その意味は何だったのだろうか。諸仏はそれに気づいていた。すなわち、仏となることが目的だった。この大宇宙で、それを実現しようとしている。それが宇宙意識であって、仏はそれを悟りという。ビッグバンの時に、二つの性質があった。ひとつが創造性であり、もう一つが普遍の愛だった。これはインド哲学が既に見つけていた。見える世界と見えない世界がある。21世紀になって、生命体として進化した私たちは、見えない世界の解明の頃となった。そして誰もが幸せになることができる。そういう時代となった。私たちは魂だった。魂と心は違う。魂は宇宙意識に属する。心はエゴに属する。宇宙意識は神だった。神は全知全能である。魂も全知全能である。そして、宇宙意識にとって、時の概念はない。現在も過去も未来もすべてこの一瞬にある。これを禅においては即今只今という。魂そのものとなれば、不安はない。生死を越えているからである。どのようにして魂となることができるのだろうか。意識することである。注視である。見えるものも見えないものも、実体は周波数であり、エネルギーである。見えるものだけがすべてではない。エネルギーを集中して見つめることで、願いが現実化する。それがインスピレーションの効果だった。すなわち、無より有を生む。それは真実だった。精神一到何事か成さざらんとするところである。サイババの超常現象は、このメカニズムだったのだろう。すなわち、エネルギーに気づき、その使用方法を知っていたのだろう。周波数を変えることができれば、見えないものが現実化する。ここにリラックスが大切であり、あらゆる緊張はこの力を阻害する。それで、意志の力とか努力ではない新しい方法がある。クリシュナ・ムルティも既に、注意ということを言っていた。新しい成功理論が見えて来たのである。リンゴは今も昔も木から落ちていた。しかし、それを見て万有引力に気づいたのはニュートンだった。知る者には神秘は事実である。知らないことを以て否定する。それが人間だった。心だった。何を意識するのか。何に関心があるのか。あなたの人生はそれが指導形象となる。あなたはなりたい自分になっている。だれのせいでもない。思うことで現実が変わる。できないことを以てする言い訳は不毛である。私たちは生きている。どのように生きるのだったか。考えるべき時である。お笑い芸能界は猛反省を要する。私たちは幸せになることができる。それは一切の不安がないということ。