ウィンドウズ7について
2009/10/23 読売新聞全面広告より
- ウィンドウズ7が販売開始となった。ビスタから3年,XPから8年のことである。パソコンライフをシンプルで快適なものにするという。新しいことがたくさんできるようにしてあるという。作業手順が簡略化され,ユーザーの求める結果が短時間で得られ,今までできなかったことが実現できるようになるという。
- さて,昨日の新聞を調べてみた。調べたのは,中国新聞と朝日新聞と読売新聞だった。これらの中で,ウィンドウズ7の全面広告が載っていたのは読売新聞だけだった。このレポートはその要約である。
- 便利となったのは,新しいインターフェースである。様々な新機能が搭載された。中でも『スナップ』というのがある。これは二つのアプリケーションを自動的に左右に振り分けることが出来る。
- ビル・ゲイツ氏の夢は,「すべての机上にパソコンを」ということだった。パソコンを使うことによって生活が豊かになるという理想を追ってきた。テレビの普及と同じように,パソコンも一家に一台から一人一台となる。機能的にもパソコンとテレビは近づいている。そしてこれから大切なのは,生活の質を高めるための機能であるという。
- ウィンドウズ7は,本格的にテレビ機能をサポートした最初のOSであり,便利な機能,楽しい使い方は,多くの人がこれから考えていくことになるという。だから基本の部分はOSとしてきちんと作っておかなければならなかったという。そうしてウィンドウズ7は,従来と異なり,徹底的にユーザーの声を聞くところから開発が始まったらしい。
- ここで驚くべきはDELLの何でも相談サポートである。例えばシステムに問題があれば,サポート担当がリモートアクセスして問題を診断し,修復してくれるという(これがブロードバンドの最終目的だったといえる)。
- さて,従来のデジタル系の新製品は,技術者の欲望を満たすだけのような機能が多かった。これから私たちに必要なのは,単に高性能,高機能といったものではなく,生活の質を高めるための機能である。インターフェースは多くの声を取り入れて,より自然で,便利なものになっていく。これからのコンピュータは,人の動きを読み取ったり,声を使って操作を行うようなものになっていく。
- 未来学者のジョン・ネイビスビッツ氏は自著の中で,『ハイテク・ハイタッチ』という言葉を使った。これはテクノロジーが発展すればするほど,人間はよりアナログな人間らしいものを求めるという意味である。まさにヒューマンインターフェイスという点で,現在と今後のコンピュータのあるべき姿が予測されているといえる。
- パソコンは長足の進化を遂げた。その進化の度合いは例えるなら,今のパソコンは,ジャンボジェット機を5万円で買えて,その上,世界を20分で一周できるほどのものだという。大げさのようだが,以前のものと価格,性能を比べると,数字上そうなるという。
- 情報検索などデジタル環境の向上は,時間の短縮という効果をもたらした。同じ作業をするのに30分かかっていたことが,今3分でできる。21世紀に入って,時間の価値はますます高まっている。同じ時間で出来ることに大きな差があるからである。
- ウィンドウズ7の時短という性能は重要である。わずかな差でも,早いということは大きな価値があるからである(価値があるとは,そこから利益を生むという意味である)。
- 即ち,この度のウィンドウズ7は開発の段階から発想が違っていたまったく新しいOSといえるらしい。将来,「2009年がデジタルライフ元年だった」といわれる日が来るかもしれないという。
- 以上の内容から,昨日はとても重要な日だった。新しい時代は水面下で着実に準備されていた。そして始まったといえる。この流れに乗るのかどうか,各々の選択の自由である。
- ところで,利便性と危険性はトレードオフであり,何よりも大切なのは安全性であるという。デジタル世界はこれからどんどんオープン化する。信頼性のバランスを賢く見極める必要があるという。