紫たなびく安芸の夕暮れ

2008.10.15

  • 彼は何をしたのだろうか。どのような人生を歩んだのか。彼は何者だったのか。既に謎である。謎ではあるが、知る人は知っている。彼はいっていた。お元気ですか。小生も元気です。とても不思議な人生であったらしい。まさかと思われた。しかし事実だった。何が事実だったのだろうね。古来大和の秘密に属するっていっていたよ。何をいってるんだろうね。さっぱりわからないよ。しかし、彼こそそれだったという。それって何だろうね。明らかにする必要はないんだって。今はね。彼はすべてに感謝している。すべてに。既に記録があるという。何処にあるのだろうね。学校かも知れないね。甘く見ていたね。何を。人生を。いきはよいよい、かえりはこわい。どういう事なの。処したる人生がある。今までは前者。これより後者。なにをいってんの。メダカの群れが踵を返す。言葉が通じないよ。もう寝よう。相性というのは大切だね。幸せはさしつさされつ二人酒。カエルはカエル。トンビはトンビ。トンビがタカを産みはしない。海は海。 川は川。川の原石何処にあり哉。鳳凰は梧桐にあらざれば棲まず。竹の実にあらざれば食せず。不幸とは本来の己と現実の己とのギャップ。周囲巷に解する者無し。何をいってんの。……彼は微笑んだ。これより不安の海を脱する。七つの喜びの海を渡る。出航!
  • 幸せは花も紅葉も無かりけり 紫たなびく安芸の夕暮れ
  • 安芸の海 いかりおろして 白牡丹 二人酒なら 今宵楽しも